旅の概要
哈爾浜(ハルビン)は中国の最北部、ロシアと国境を接する東北地区の黒竜江省の省都である。冬には基本がマイナス30度(平均最高気温もマイナス10度程度!!!)になることもある酷寒の地だが、1000万人弱も人口がいる大都市である。
街そのものの歴史は意外に長くなく、鉄道建設によって交通の要所となったことから発展したようだ。もともと黒竜江省の主要都市はさらに北にある斉斉哈爾(チチハル)である。哈爾浜の建設にはロシアが関わったことからロシア風の建物も多く、異国感がある。また、哈爾浜に限らず東北三省は満州国時代に日本が建築した建築物も多く残っている。歴史好きは訪れる価値がある。
さて、今回の主目的は冬に哈爾浜で開催される氷祭り(氷雪大世界)を見ることである。Wikipediaによると世界三大雪まつりの一つに数えられる。残り2つは札幌雪祭りとケベック・ウインター・カーニバルだそうだ。中国らしく規模がだいぶ大きいらしい。
といっても氷祭りだけでは面白くないので、ついでに東北三省の省都(長春、瀋陽)を一通り回った。ただし、長春と瀋陽は滞在時間が非常に短く、観光地をかなり絞った。
では、1日目をはじめよう。
成田出発
日本から哈爾浜への直行便はLCCの春秋航空のみなので、今回は初めて第三ターミナルを利用する。ほかにあったとしても飛行時間は2時間ちょっとなのでLCCで十分。第三ターミナルはかなり簡素だが、コンパクトで個人的には悪くないと思う。ただ、荷物検査のレーンなどは客数に対して少なく感じ、結構繁忙期混み合いそう。お店も多くはないが、コンビニもあるのであまり困らない。第二ターミナルからシャトルバスも出ているが、この程度の距離ならスーツケースをわざわざバスに載せるほうがめんどうなので、個人的には歩いたほうがいいかな。
今回乗る飛行機(A320)、早朝なのでまだ暗い。春秋航空には中国法人が運航する路線と日本法人が運航する路線があるらしく、哈爾浜線は日本法人が運航。そのため、CAも日本人。機内は中国客が中心だと思うが、この日は特に騒がしい様子もなく、元旦ということもあり日本在住者の帰省が中心だったのだろう。座席間隔も普通のエコノミーと同じくらいで特に狭いと感じなく快適だった。
哈爾浜到着
哈爾浜太平国際空港に到着。空港に雪がいっぱい。そして飛行機からバスへ移動するわずかの間でもガチで寒い。
国際ターミナルは大都市とは思えないほどしょぼい。なんか地方都市のバスターミナルみたいな印象。どことなくロシア感がすでにある。
国際線はかなり少ないようだ。じゃなければこんなしょぼいターミナルでは回せないだろうから当然ではあるが、少なすぎてびっくり。もちろんこれがすべてではない。ロシア便も何便かあるようだ。(それにしてもXinXiってどこだ?)
酷寒の地らしく更衣室がターミナル内にある。それなりに寒い東京から来た旅客しかいなかったためか、誰も利用していなかった。
国際線ターミナルには売店すらないので、外に出て無料シャトルバスで国内線ターミナルに移動する。雪景色に加えて、結構古いタクシーが多いこともあり、雰囲気がロシアぽい。
国内線ターミナルの外観は撮り忘れてしまったが、普通のかなり立派な建物。国内線ターミナルだけ建て替えたのであろう。国際線も近いうちに建て替えられるのかも。
当然レストランもある。フードコートスタイルだ。
食堂のシステム。見て指差しで買えるので中国語ができなくても大丈夫。
かぼちゃの粥、ナスの炒め物、茶わん蒸し、豚の角煮、どれもうまい。予想以上にうまかったので、結構食べてしまう。料金もそこまで高くなく、空港のレストランとしてはかなりいい。(有名チェーン店のようだが。。。)
肉まんと野菜炒めを追加。肉まんは現代的な白く軽い日本の肉まんのような生地。
さらに追加。中央が定番の紅焼肉、左側が地元料理の鍋包肉。肉を衣で包んであげて、甘酢で味付けしたもの。店によって結構味が異なるが、日本人好みだと思った。東北料理は肉が中心のようだ。基本的に味は日本人の口にも合ってうまい。おそらく日本の中華料理は満州国時代に伝わったものも多いのだろうから、東北風味が多いのかも。また、東北の米は日本の米に近い。
外は雪景色。
国内線ターミナルにも更衣室はあり、旅客が多いこともあってか、こちらは利用者が結構多かった。
散歩・夕飯
哈爾浜はまだ地下鉄が2本と少なく、空港にもまだ鉄道が来ていないので、バスを利用して市内へ移動する。おそらく古い空港だけあって市内には近い。移動時の写真は撮り忘れてしまったので、省略。なお、地下鉄の工事については、気候が原因で一年の内半分程度しかできないらしくて、他の都市より大幅に時間を要するようだ。そのため、急速に地下鉄が整備されることはなさそうだ。
哈爾浜市内。意外と現地の人はそこまで厚着をしていない。歩いているといいが、バス待ちをしていると糞寒い。
ホテルでちょっと休んで夕飯を食べに徒歩で移動。車は多い。まぁ寒くて歩いてられないよね。
政府関係の建物。
中国ぽい看板。そういえば哈爾浜には最近中国でやたら多い反腐敗のスローガンが入った掲示物は少ない。
出歩いている人は多くないものの街は栄えている。地下に直接はいる店も多く、ウラジオストクぽさもある。
哈爾浜料理ではない火鍋を食べる。これで一気に温まって、再度出歩く元気を得る。
火鍋屋の店員に中央大街が一番栄えていると聞いて、移動する。哈爾浜の店員はみんなフレンドリーで、(セールスのためではなく自然な)笑顔で向こうから話しかけてくる。話し方も柔らかくてかわいらしい。中国ぽくない。一説によると冬にやることがないため、みんなおしゃべりになるのとか。
加えて、言葉がきれいな標準語(普通話)なので聞き取りやすい。実は北京よりも哈爾浜の方が正しい標準語(普通話)で話す人が多いらしい。(北京は北京語であって厳密には標準語ではないということらしい。東京弁≠標準語というのと同じだろう)そして、黒竜江省は地方(田舎)でもほとんど訛っていないらしく、中国語を習うなら哈爾浜の人からがおすすめかも。一方で、東北地方のほかの2省は訛りがある。特に瀋陽がある遼寧省の訛りが強い。地理的に中央である北京に近いほど訛るとはなかなか不思議。
中央大街
Holiday Inn Harbin City Centreに対して道路を挟んだ北側に中央大街の入り口がある。ここの近くまでバスで来ることができる。
中央大街の入り口。繁華街って感じ。夜にも関わらず観光客が多い。最近の中国の都市らしく、ライトアップにあふれている。省エネどうこういう今の日本と違って、これがバブルの力だ。
もはやちょっとしたテーマパークである。
最近、韓国で流行し、韓国からさらに日本に流行が伝わって来つつあるらしい糖葫芦(タンフール)屋さんが多い。ただの糖葫芦は北京のお菓子というイメージだが、哈爾浜では氷糖葫芦として非常によく売られている。糖葫芦は果物を串に刺し、飴でくるんだもの。日本のリンゴ飴に近い。伝統的には、サンザシ(山査子)を使うのだが、現在はイチゴ、パイナップル、キウイフルーツなどバリエーションが豊富。カラフルで女子受けする。個人的には伝統的なサンザシが一番うまい。氷糖葫芦は名前の通り糖葫芦をさらに凍らせているので、いきなり噛まないように気を付けよう。外がマイナス20度と冷凍庫状態なので全然溶けずにカチカチのままなのだ。
キリル文字が入った建物やロシア料理屋も多い。
屋台街も結構ある。ちょっと見た感じでは売ってるものは、そこまで特徴はない。中国語各地でも食べられるものが多い。
屋台街その2。
中央大街にも多くの氷の彫刻(氷彫)が置かれている。なにかと有名になったHuaweiのロゴ入り。企業がスポンサーしているようだ。
中国酒のブランドの一つの西鳳酒がスポンサーの氷彫。
機関車の氷彫。
吉野家もあった!
松花江側に到達。ここらへんはデパートが集中している。
最後には戦勝記念塔みたいなのがある。
市内を流れる松花江(川)が凍っているので、その上に氷彫や氷の遊具が立てられている。ここは入場無料。でもこの日はまだ開業前なので、後日再訪する。ちなみに、メインの氷雪大世界も松花江の中州である太陽島の上で開催される。
松花江側から望む。やはりかなりライトアップされている。さらに、松花江に沿って斯大林公園(スターリン公園)がある。ここには雪だるまがいっぱい並んでいる。6日目に再訪するので、詳細はそちらに。
最後に一眼ぽい写真も撮ってみる。
もう夜も遅いので1日目は終了。